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2019.01.10

レポート「尚古集成館をスケッチしよう!」

鹿児島市では「文化薫る地域の魅力づくりプラン」に基づき、文化・芸術によって「ひと」と「まち」を元気にする取り組みを進めています。

10月28日(日)、明治維新150周年を記念して、「尚古集成館をスケッチしよう!」と題して、昨年の異人館(旧鹿児島紡績所技師館)に引き続き、市内の小・中学生が薩摩明治の遺産である尚古集成館について学んだ後、高校生と一緒に建物をスケッチして、昔の知恵と技術を知り、郷土の文化の素晴らしさを再確認するスケッチ会を開催しました。


参加者は小学4年生から中学2年生の16名。

まず、尚古集成館の山内学芸員に建物の歴史や建築様式、世界文化遺産に登録されたことなどを説明してもらいました。

 

 

次に、県立松陽高校の前村先生よりスケッチについてのアドバイス。良い作品を描くためには、事前に構図をきちんと考えて描く場所を決めるのはもちろんのこと、描く対象やその時代背景に興味を持つことも大切なのだそうです。

また、今回は同校の美術科の生徒8名もサポーターとして参加。「わからないことがあれば、積極的に話しかけて何でも聞いてください」と心強い言葉をもらって、いよいよスケッチ開始です。

 

 

参加者は、思い思いの場所でスケッチを始めます。付き添いの保護者と会話をしながら描き進める光景も多く見られました。

 

 

開始から2時間ほど経つと、参加者は水彩絵の具やクレヨンなどで、色を塗り始めました。何色もの絵の具を塗り重ねたり混ぜたりしながら、尚古集成館の石壁や庭の木の質感を繊細に表現しています。

 

 

時折、高校生のサポーターが「線を何度も引いていくうちに“自分の線”が見つかるよ」「影の描き方で立体感が出るよ」など、建物の形の捉え方や描き方のコツをアドバイス。

 

 

高校生は参加者に声をかける一方で、自分の作品も仕上げていきます。高校生のほうも参加者の自由で斬新な発想力や色使いに刺激を受けたようです。

 

 

郷土の歴史や文化に触れ、その素晴らしさを再確認しながら、スケッチを楽しむ―参加者にとって充実したひとときになったようです。

完成した作品は、鹿児島市役所みなと大通り別館1階、市民アートギャラリーに展示されました。

 

 


取材&写真:かごしま文化情報センター(KCIC)