2016.06.24
レポート【地域×アート鑑賞会「未来のまつり、今日のまつり」】
先日2016年6月18日(土)に地域×アート鑑賞会「未来のまつり、今日のまつり」を開催しました。
ナビゲーターは手塚夏子さん。
手塚さんはコンテンポラリーダンサーでありながら、国内やアジアの様々な民俗芸能やまつり、おどりを独自の視点で研究されています。昨年度から、地域×アート企画で鹿児島のうた・おどりについてリサーチを行ってきており、これから新しい私たちのうたとおどりをつくるワークショップの導入として鑑賞会を行いました。
当日は未就学児から70代という幅広い世代の方でほぼ満席となりました。
皆さまには、古くから伝わり奉納する芸能、困難に立ち向かったり神に祈ったりするおどり、その時代を映し出すメディアとしての芸能、民衆の歌や踊り、盆踊り、パレード・フェスティバル、労働歌、何かに抵抗する歌、労働者の癒しとなる場や無意識に出てきたものなど、年代もジャンルも本当に多様な映像を、系統立ててご覧いただきました。
映像や音声を鑑賞しながら、手塚さんの視点での解説をしていただき、終始、皆さま興味津々といった様子。また、鑑賞者の中で地域のうたやまつりに詳しい方からもいろいろなお話やご意見を聞くことができました。
手塚さんはこれからのワークショップに対して「集まってくださった人と人との間からうたとおどりが湧いてくるようなものにしたい。湧くというのはやろうと思ってできることではないが、やっていくなかで、『あ、なんか湧いてきた』『いや、これでは湧かない』『もっとこうしたら湧くのでは?』など、いろいろ挑戦してほしい。緊張した関係では湧いてこないと思うので、リラックスして参加してほしい。」と想いを語ってくださいました。
最後に今後のワークショップに参加希望の方々と意見を交わしながら、とても和やかで充実した鑑賞会となりました。
終了後のアンケートには「祭や踊りについて様々な切り口でアプローチしていて興味深かった」「時代背景や人の想いが影響しているのだなと思った」「ダンスの経験はないが楽しそう」「まつりという文化を幅広く楽しめる鹿児島を創っていきたい」など、様々な感想や意気込みが寄せられ、皆さまの関心の高さを伺うことができました。
写真撮影:宮園めぐみ