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2018.03.30
レポート「まちなか音楽ステージ2018 ~青春のはばたき~」

レポート「まちなか音楽ステージ2018 ~青春のはばたき~」

3月24日(土)、鹿児島中央駅前広場で開催された「まちなか音楽ステージ」。

その名の通り、まちなかに音楽ステージをつくり、そこで市民の皆さんが日ごろの成果を発表することで、まちなかに音楽が流れる魅力的な空間を演出することを目的とし、「文化薫る地域の魅力づくり実行委員会」が企画したものです。

 

今年で4回目の開催となった本イベント。日本で吹奏楽の礎を築いたのが約150年前の薩摩藩士だったこともあり、第1回の開催から鹿児島中央駅前広場の「若き薩摩の群像」前にステージを設置し、吹奏楽を中心とした構成にしてきました。

今年は幅広い年代の若者の“青春のはばたき”をテーマに、市内の小中高校生と大学生が出演し、吹奏楽などさまざまなパフォーマンスを披露しました。

 

「書道パフォーマンス」の作品は4月30日(月・振休)まで、鹿児島市役所みなと大通り別館「市民アートギャラリー」に展示。詳しくはこちら


【書道パフォーマンス(鹿児島大学書道部)】

 

 

曲目:大河ドラマ「西郷どん」OP、ともに、ハローカゲロウ、サザンカ

 

トップバッターは、鹿児島大学書道部の学生による書道パフォーマンスです。NHK大河ドラマ「西郷どん」のオープニング曲が流れる中、黒いパネルに西郷隆盛の座右の銘を書いていきます。

 

 

2幕目以降は、若者から絶大な支持を得るロックバンドのヒット曲を使用し、歌詞の一部をしたためました。

「ハローカゲロウ」(GReeeeN)と「サザンカ」(SEKAI NO OWARI)は平昌オリンピックのテーマ曲だったこともあり、会期中は誰もが耳にし、勇気や感動をもらった楽曲です。

 

 

筆代わりにモップを使ったり、1幕ごとに演出を変えたりと趣向を凝らしたパフォーマンスに、1幕終わるたびに会場には大きな拍手が湧いていました。完成した作品は、パフォーマンス後会場に展示され、道ゆく人々の目を楽しませていました。

 

鹿児島大学書道部は展示用の作品創作を中心に活動しているので、パフォーマンスをする機会はほとんどないとのこと。「予想以上にお客さんが多く、練習でうまくいかないこともあったので、とても緊張したけど、お客さんから拍手をいただけてうれしかったし、自分たちにとっても貴重な経験となりました」と学生にとっても実り多きパフォーマンスとなったようです。

 

 

【金管バンド(鹿児島市立武小学校金管バンド)】

 

 

曲目:宝島、糸、ピクニック、オペラ座の怪人、マスカレード、ミュージックオブザナイト

 

続いて登場したのは、黄色と黒の可愛らしい衣装に身を包んだ、鹿児島市立武小学校金管バンドの児童たち。2年生から卒業を迎えたばかりの6年生まで計30名が元気いっぱいのステージを披露しました。

 

ダンスや隊列移動を交えながらのパフォーマンスが観客の心を惹きつけます。吹奏楽の定番曲「宝島」やソロ演奏を入れてしっとりと聴かせる「糸」、小学生のフレッシュな笑顔が弾ける「ピクニック」と続き、会場も手拍子に包まれます。

 

 

「オペラ座の怪人」「マスカレード」「ミュージックオブザナイト」の3曲はステージドリルのパフォーマンス。

大会出場の際にも使用した楽曲とのことで、児童の息もぴったりです。

数日前に卒業を迎えた6年生にとっては、これが小学生最後のステージ。「これで最後なのは少し寂しいけれど、緊張せず、外で思い切り演奏できて気持ち良かった!」と満面の笑みで話してくれました。

 

 

【合唱、筝曲(鹿児島市立鹿児島女子高等学校音楽部・筝曲部)】

 

 

曲目:WAになっておどろう、桜の季節、JIN―仁―、未来へ、花は咲く

 

3ステージ目は、鹿児島市立鹿児島女子高等学校音楽部・箏曲部によるパフォーマンスです。

まず音楽部の合唱からパフォーマンスが始まりました。「WAになっておどろう」では振付けを交えて軽やかに、続く「桜の季節」ではしっとりと聴かせる構成で、美しいハーモニーを違った角度から会場にお届けしました。

 

 

箏曲部は、昔から先輩たちが弾き続けてきたという部にとって大切な楽曲「JIN—仁—」と旅立ちの季節にぴったりの「未来へ」を演奏しました。県内で箏曲部があるのは、鹿児島女子高校のみ。「少しでも琴の良さを知ってもらいたい」と、琴という楽器について説明する場面もありました。

 

 

最後に音楽部と箏曲部が合同で「花は咲く」を披露しました。普段はピアノ演奏で歌う音楽部の生徒は「うちの学校にしかない箏曲部とコラボできて、この学校に入学して良かったと思いました」と感無量の様子。箏曲部も「屋外で演奏したのは初めてで難しさもあったけど、琴の素晴らしさを伝える良い機会になったと思います」と話してくれました。

 

 

【スティールパンアンサンブル(鹿児島県立鹿児島中央高等学校音楽部)】

 

 

曲目:ハピネス、アンダー・ザ・シー、ジッパ・ディー・ドゥー・ダー、スーパーカリフラジリスティックエクスピアリド―シャス

 

4ステージ目は、鹿児島県立鹿児島中央高等学校音楽部によるスティールパンアンサンブルです。

スティールパンとは、トリニダード・トバゴ発祥のドラム缶を使った楽器。ドラム缶の大きさや叩く位置によって音階が異なり、独特の軽快な音色が南国ムードを盛り上げます。

 

 

見慣れない楽器や音色に、会場からは「初めて見た」という声もチラホラ。踊り出したくなるような陽気な音色に会場は和やかな雰囲気に包まれていました。

音楽部は、吹奏楽を中心に活動しているそうで、スティールパンはこの日のために1月から練習を重ねてきました。生徒も「屋外での演奏はスティールパンの南国感を感じてもらうにはぴったりのステージ。いろんな人にこの楽器を知ってもらうきっかけになればうれしいです」と感想を語ってくれました。

 

 

【吹奏楽(鹿児島市立桜丘中学校吹奏楽部)】

 

 

曲目:剣士の入場、薩摩唄「幻想」、ど演歌えきすぷれす、宝島、名探偵コナン

 

5ステージ目は、鹿児島市立桜丘中学校吹奏楽部のステージです。

同校は吹奏楽コンクールの県代表として全国大会に出場するほどの強豪校。今回も代表校らしい圧巻のパフォーマンスを披露しました。

 

 

薩摩唄や演歌のメドレーを選曲していたのがとてもユニーク。会場では年配のお客さんが楽しそうに歌っている姿も多く見られました。

 

 

曲ごとにMCを入れたり、小道具を使ったり、ダンスがあったりと、観客を楽しませる工夫も盛りだくさんで、会場は大いに盛り上がりました。また、武小学校の金管バンドと同じ楽曲「宝島」も演奏していましたが、ソロ演奏をふんだんに取り入れ、小学生のフレッシュさとはまた違った少し大人の世界観を見せてくれました。

「どんな世代の人にも楽しめる曲を選びました。屋外での演奏は、返し(反響する音)がないので、音量など気にしなければならないところもありますが、やっぱり楽しいですね」と笑顔でステージを締めくくりました。

 

 

【「まちなかおもてなし隊」によるPR】

 

 

フィナーレを前に登場したのは、明治維新150年と大河ドラマ「西郷どん」の放映に合わせて結成された「まちなかおもてなし隊」のメンバーです。メンバーは、土日・祝日を中心に、鹿児島市内の主要観光スポットで活動しています。今回は、幕末や維新期の衣装に身を包んだメンバーが、それぞれの自己紹介や活動のPRをしてくれました。

 

 

【フィナーレ(合同演奏)】

 

 

曲目:アフリカン・シンフォニー、恋

 

フィナーレは、出演者全員(鹿児島大学書道部を除く)による合同演奏です。

曲目は、高校野球で多くの学校が応援歌として演奏している「アフリカン・シンフォニー」とミュージシャン・星野源の大ヒット曲「恋」。当日初めて合奏したとは思えない迫力あるパフォーマンスに会場のボルテージも上がります。演奏陣からも、さまざまな世代の人と一緒に音を奏でることを心から楽しんでいる様子が伝わってくるようでした。

 

 

こうして「まちなか音楽ステージ〜青春のはばたき〜」は、大きな拍手に包まれながら幕を降ろしました。

まちなかに音楽があふれる素晴らしさ、そして「音」を「楽しむ」ことの本質を体感できる貴重な機会として、「文化薫る地域の魅力づくり実行委員会」はこれからも誰もが音楽を身近に楽しめる取組みを推進していきます。


取材&写真:かごしま文化情報センター(KCIC)