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2016.04.18
タグチ・アートコレクション しあわせの相関図

タグチ・アートコレクション しあわせの相関図

   世界的な現代美術コレクション、九州初公開

タグチ・アートコレクションは、実業家であり現代美術コレクターとして知られる田口弘さん(岐阜県出身、1937年生まれ)が日本をはじめアジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界各国から収集した、およそ280点にのぼる現代美術作品で形成されています。個人コレクションとしては珍しくミュージアムピースの大作が多く含まれており、まさに名品揃いの国内有数の現代美術コレクションです。これまでに東京都現代美術館、損保ジャパン東郷青児美術館、岐阜県美術館などでコレクションを紹介する大規模な展覧会を開催したほか、2010年にはコレクションをまとめた作品集「グローバル・ニュー・アート タグチ・コレクション」を出版しました。今回九州ではじめてタグチ・アートコレクションをご紹介する貴重な機会となります。

今回の展覧会は、膨大なコレクションから国内外の作家7名の作品を選りすぐり構成した企画展です。社会通念や道徳心に対するアンチテーゼや批判性を提示する会田誠さん、パフォーマンスや映像による重厚な作品を制作する小泉明郎さん、一度見たら忘れられない表情を描き国際的に評価される奈良美智さんといった日本を代表する作家をはじめ、写真界にとどまらず、Sigur Rós(シガー・ロス)のCDアルバムジャケットも手掛けるなど若者達に絶大な人気を誇るライアン・マッギンレーさん、ポストミニマリズムの作家で、半世紀にわたり常に斬新な作品を生み出し続けるリチャード・タトルさん、黒人の肖像や風景を描き国際的に注目を集めるペインターのリネッテ・イアドム・ボアキエさん、スプレーペイントなどで制作するデイヴィッド・ラトクリフさんの作品が展示されます。作品からは、市井の人々の切実な叫び、理想郷のような場所、少女の姿に見るやすらぎなど、様々な社会/人間の明暗や構造が浮かび上がってくるでしょう。それは複雑に絡み合いながら存在する「しあわせ」の相関図のようであり、価値観が変革する時代において「しあわせ」とはなにかという作品からのメッセージでもあります。珠玉の作品たちが揃うこの機会をお見逃しがないよう、会場まで足を運んでみてはいかがでしょうか。


展覧会情報

◯概要
会 期: 2016年4月23日(土) 〜 5月29日(日)
時 間: 10:00 〜 20:00
会  場: 三菱地所アルティアム(〒810-0001 福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F)
休 み: 5月17日(火)
料 金: 一般:400(300)円 学生:300(200)円
( )は前売料金/チケットぴあ・10名以上の団体料金再入場可高校生以下、障がい者等とその介護者1名は無料アルティアムカード会員・三菱地所グループCARD(イムズカード)会員無料
詳 細: 三菱地所アルティアム「タグチ・アートコレクション  しあわせの相関図」
主 催: 三菱地所、三菱地所アルティアム、西日本新聞社
後 援: 福岡市、福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団
協 力: タグチプロジェクツ、Art Office Shiobara

◯作家プロフィール
会田 誠 /AIDA Makoto

1965年新潟県生まれ。1991年東京藝術大学大学院美術研究科修了。 美少女、戦争画、サラリーマンなどをモチーフに、奇想天外な対比や痛烈な批評性を提示する作風で、幅広い世代から圧倒的な支持を得ている。国内外での個展、国際展への参加多数。近年では森美術館で開催された大規模個展「会田誠 天才でごめんなさい」(2013年)が大きな話題に。小説やマンガの執筆など活動は多岐にわたる。

 

リネッテ・イアドム・ボアキエ / Lynette Yiadom – Boakye

1977年ロンドン生まれ。2000年ファルマス大学卒業、2003年ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ修了。 ガーナ系イギリス人のイアドム・ボアキエは、 写真やスケッチなどを用いずに、アノニマスな黒人の肖像画や風景を描く。第7回光州ビエンナーレ(2008年)、第11回リヨン・ビエンナーレ(2011年)、ニューミュージアム・トリエンナーレ(2012年/ニューヨーク)などに参加。2012年次世代アート賞受賞。2013年黒人女性として初めてターナー賞を受賞。

 

小泉 明郎 / KOIZUMI Meiro

1976年群馬県生まれ。1999年国際基督教大学卒業。チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(ロンドン)卒業。 国内外で滞在制作し映像やパフォーマンスによる作品を発表している。近年はアーツ前橋(群馬)での個展「捕われた声は静寂の夢を見る」(2015年)を開催。リバプール・ビエンナーレ2010(2010年)、メディア・シティ・ソウル2010(2010年)、第一回あいちトリエンナーレ(2010年)などの国際展にも数多く参加。2012年上毛芸術文化賞を受賞。

 

リチャード・タトル / Richard Tuttle

1941年アメリカ、ニュージャージー州生まれ。1963年ハートフォードのトリニティー大学卒業。 ポスト・ミニマリスト世代を代表するアーティストで、1960年半ばから現在に至るまで、彫刻、ペインティング、ドローイング、コラージュ、インスタレーション、詩や出版物などの作品群を発表し続けている。ヴェネチア・ビエンナーレ、ドクメンタ、ホイットニー・ビエンナーレなどの重要な国際展に数多く参加。ニューヨーク近代美術館、テート・モダン、ポンピドゥー・センターなどに作品が収蔵されている。

 

奈良 美智 / NARA Yoshitomo

1959年青森県生まれ。1987年愛知県立芸術大学修士課程修了。 1988年渡独し、国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに在籍。欧米や日本で積極的に作品を発表している。2012-2013年には11年ぶりに国内で開かれた大規模個展「奈良美智:君や僕にちょっと似ている」を横浜美術館を皮切りに開催し、国内3カ所に巡回した。ニューヨーク近代美術館やロサンゼルス現代美術館などに作品が所蔵されている。2013年芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

 

ライアン・マッギンレー / Ryan McGinley

1977年アメリカ、ニュージャージー州生まれ。パーソンズ美術大学(ニューヨーク)でグラフィックデザインを学ぶ。 現在、世界で最も注目される写真家のひとり。2000年、自費出版した作品集『The Kids Are Alright』を22歳の若さで自主出版したのを機に、2003年に最年少でホイットニー美術館で個展を開催。 繊細な色合い、自由で過激なニューヨークの若者たちの姿を捉えた写真は、多くの人々の共感を呼んでいる。グッゲンハイム美術館、サンフランシスコ近代美術館をはじめ各地の美術館に所蔵されている。

 

デイヴィッド・ラトクリフ / David Ratcliff

1970年アメリカ、ロサンゼルス生まれ。1992年プラット・インスティテュート(ニューヨーク)卒業。 ロサンゼルスで制作活動を行う。キャンバスにアクリルやスプレーペイントなどで描かれた絵画を制作する。2005年、ニューヨークのティーム・ギャラリーでのグループ展に参加後、2005-2006年まで行われたトリノ・トリエンナーレで脚光を浴びる。フランク・コーヘン現代美術館(イギリス)、ロサンゼルス州立美術館に作品が収蔵されている。


◯トップ画像クレジット

ライアン・マッギンレー/ Ryan McGinley《Mustard Meadow》c-print 121.3×182.3 cm 2012 © Ryan McGinley Courtesy of Team Gallery, New York / Tomio Koyama Gallery, Tokyo