美術

美術、デザインのほか、多様なジャンルのイベント情報を、広く紹介します。

美術美術

2015.09.01
梅崎春生×遠藤周作展

梅崎春生×遠藤周作展

桜島で終戦を迎え「第一次戦後派作家」として活躍した梅崎春生と、12歳でカトリックの洗礼を受け日本人の精神とキリスト教というテーマを追求し続けた遠藤周作。
深い親交を持ち、独自のまなざしで戦後の日本を見続けた二人の作家の本質に迫ります。


(以下、フライヤーより)

かごしま近代文学館常設展示作家の一人・梅崎春生の生誕100年、没後50年を記念して、交流の深かった作家・遠藤周作との二人展を開催します。
 8歳違いの2人が最初に出会ったのは、遠藤がまだ学生の頃、梅崎は「桜島」が出て既に名を知られた作家でしたが、本格的に親交を深めたのは遠藤がフランスから帰国して以降でした。家が近かったこともあり、家族ぐるみでの交流が始まり、夏は共に蓼科の別荘で過し、互いを「蓼科大王」「狐狸庵主人」と呼び合う仲となりました。先輩である梅崎が遠藤に悪戯を仕掛けることもしばしばでしたが、遠藤は梅崎が1965年(昭和40)年、50歳で他界するまで、彼のことを慕い続けました。
 梅崎は戦争や市井事ものを通して人間の本質を、遠藤は日本人とキリスト教というそれぞれ一貫したテーマを追求しながらも、一方で、軽妙なユーモア小説やエッセイにおいても独自の世界観を築きました。本展では、二人が出会ったとされる昭和23年にちなみ、「23のキーワード」を基に、両作家の生い立ちや作品世界、文壇交流などを比較展示することによって、それぞれの個性や作品の魅力、そして共通点を浮き彫りにします。戦後70年という節目の年を迎えるに当り、二人の作家が見つめた戦後日本の姿、いつの時代も変わらない人間の本質、二人が作品に込めたメッセージを読み解きます。


展覧会情報

◯概要
会 期: 2015年10月9日(金)~11月8日(日)
時 間: 9:30〜18:00(入館は17:30まで)
会 場: かごしま近代文学館(施設詳細をみる)
料 金: 大人600円(500円)、小・中学生300円(200円)※常設展示もご覧いただけます。()内は、20名以上の団体料金。
住 所: 〒892-0853 鹿児島市城山町5-1
休 み: 火曜日 ※ただし11月3日(火)は開館
主 催: 鹿児島市、鹿児島市教育委員会、公益財団法人 かごしま教育文化振興財団 かごしま近代文学館
監 修: 石田忠彦(かごしま近代文学館アドバイザー)
後 援: 鹿児島県教育委員会、鹿児島県連合校長協会、南日本新聞社、NHK鹿児島放送局、MBC南日本放送、KTS鹿児島テレビ、KKB鹿児島放送、KYT鹿児島読売テレビ
詳 細: 梅崎春生×遠藤周作展

 

◯作家プロフィール
梅崎 春生 Haruo Umezaki

1915(大正4)年〜1965(昭和40)年
小説家。福岡市生まれ。東京帝国大学卒。戦時中、暗号特技兵として指宿、坊津などの九州各地を転々とし、終戦を桜島で迎える。この時の体験を基に執筆した「桜島」で一躍文壇の注目を浴び、野間宏や埴谷雄高らと共に「第一次戦後派作家」として活躍した。その後、庶民の生活を梅崎独特の苦い嗤いと皮肉を通して描いた「市井事もの」と呼ばれる作品群を数多く手掛け、その代表作「ボロ屋の春秋」で1955(昭和30)年、直木賞を受賞。他に「日の果て」「砂時計」「狂い凧」「幻化」等。

 

遠藤 周作 Shusaku Endo

1923(大正12)年〜1996(平成8)年
小説家。東京都生まれ。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応義塾大学卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年、「白い人」で芥川賞を受賞。吉行淳之介、安岡章太郎らと共に「第三の新人」と呼ばれた。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追求し、「沈黙」「深い河」等を執筆した。一方で「狐狸庵」の雅号でぐうたらシリーズなどユーモアに富むエッセイも多く手掛けた。主な作品に「海と毒薬」「イエスの生涯」「侍」「スキャンダル」等。